2011年7月 4日 (月)

クリーンディーゼル普及促進協議会設立記念シンポジウム Vol.3


協賛企業プレゼンテーション

 続いて協賛企業によるプレゼンテーションが行われました。まずはじめにマツダ株式会社からは人見執行役員によるクリーンディーゼルエンジンの技術開発のご説明を頂きました。

マツダのクリーンディーゼルへの取り組み

 ディーゼルの悪いイメージが払拭されているが、その代償として燃費は本当にいいままなのか見直した。ガソリンエンジンと比べて価値のあるディーゼルエンジンはどうあるべきかを説明していく。大前提としてディーゼルをクリーンにする代償としてガソリンエンジンとの燃費差がなくなったり、後処理系コストが高くなるようなエンジンの開発では、ディーゼルの存在価値がなくなってしまう。
新たなディーゼルエンジンの開発目標に掲げたのは以下のポイント

  • 2ランク下のガソリンエンジン車と同等の燃費(現行ディーゼルから20%改善すれば実現できるレベル)にすること
  • 今後規制がさらに厳しくなっても、高価なNOx後処理なしで世界各地の排ガス規制に対応すること
  • HV車よりも経済的な合理性を高めること、低コストで展開できること
マツダのクリーンディーゼルへの取り組み

 本来ディーゼルエンジンは燃費がいいのだが、排気ガスをきれいにするために燃費を犠牲にしている。 燃費を犠牲にせずに本来ディーゼルの持つ高効率ポテンシャルをフルに発揮させるため、さらに今後厳しくなる排ガス規制対応でコストが上昇するのをさけるために、低圧縮比化させる事にした。 従来はディーゼルの高圧縮比はガソリンエンジンに対して燃費がよくなる要因の一つと考えられていたが、排ガス規制強化と共に逆に足を引っ張るという構図になっている。 高圧縮比ではピストンが圧縮するので高温・高圧になる。この状況下に燃料を噴射すると十分に燃料が広がる前に狭い空間で着火・燃焼するために温度が上昇してNOxが発生する。酸素がないところで燃えるので燃料が蒸し焼きになってPMも発生する。こうした排出物の発生を避けるためにピストンが下がり始めてから燃焼させざるを得なかった。 低圧縮比になるとピストンが一番上にあっても圧力が低いので、燃料が広い空間に散らばる時間ができ、広い領域で燃えることになる。温度が低いのでNOxがでない、周りには酸素が常にあるのでPMも発生しない。この技術が排ガス規制の変化に伴って燃費が悪くなっていくという、これまでのディーゼルエンジンの弱点を救う大きな要因になると考えている。

低圧縮比のメリット

 低圧縮比がもたらすもう1つのメリットは、一番上の容積が大きいため同じ出力を出そうとした時に圧力が低くてすむ。 高圧縮比に比べてピストンやコネクティングロッドなどの各部材を軽量で小さいものにすることができる。これにより大幅な機械抵抗低減が可能になっている。 規制対応とともに燃費を犠牲にしてきたが、こういうカーブにできました。
それと低圧縮比にしたら燃焼室内の最高圧力を2割以上下げた上で、以前のディーゼルエンジンよりも高いトルクを出すことに成功した。また部品の軽量化に伴いエンジンは5000回転も可能となり、楽しい運転に磨きをかけることができた。
コスト面では高価なNOx後処理をつけずに低圧縮比の燃焼を利用し、従来の酸化触媒やDPFなどの貴金属の数量も減らして低価格でエンジンを製造することができる。

最後に人見本部長は「マツダは日本でもクリーンディーゼルと投入します」という力強いコメントで結びました。

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